過激派組織ダーイシュ(IS)が支配するイラク中部の都市ファルージャを巡り、奪還作戦を進めるイラクの政府軍とISとの間で攻防が激しさを増すなか、ファルージャでは食糧などの不足が深刻化し、人道危機の広がりが懸念されます。
イラクの政府軍は、過激派組織ISにとって重要な拠点の1つとなっているファルージャを奪還するため、先月23日から大規模な軍事作戦に乗り出しています。奪還作戦を指揮する現地の司令官は、31日、ファルージャの南側にある前線基地がISの戦闘員ら100人以上に襲撃されたと発表し、ISと政府軍との間で攻防が激しさを増していることがうかがえます。こうしたなか、国連は31日、声明を出し、「ファルージャ市内では、激しい攻撃によって市民の間に複数の死傷者が出ているという情報がある」と指摘し、市民の犠牲に懸念を示しました。さらに、ファルージャから30キロほど離れた避難民キャンプで活動する民間団体は、市内では、食糧や飲み水、医薬品の不足が深刻化していると警告しています。国連などによりますと、奪還作戦が始まって以降、ファルージャ市内ではISによる監視が強化され、今も数万人が街の外に逃げ出せず取り残されているとみられるということで、人道危機の広がりが懸念されます。